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24時間エアコン暖房の効率

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新居に移り住んで約半年。相変わらず家をおもちゃにいろいろと実験をしていたのですが、光熱費のデータがある程度がまとまってきたので記事にしてみようと思います。これから家を建てられる方は参考にしてみてください。
と言っても、中電のミスで入居から3ヶ月分の検針がされておらず、タダになっちゃったもんだからデータは中途半端に1月分と2月分と3月分だけですが…。比較のため、エアコンを使用しない時期のデータは後日またここにアップしますね。



うちの基本的な性能としては、省エネ対策等級4(長期優良住宅の仕様)を満たす断熱性能(Q値2.6 C値未測定)でオール電化契約。給湯は470Lタイプのエコキュート。暖房方法はPanasonicの天井埋込み型ツーフローエアコン16畳用(APF4.3)を24時間運転で、LDK17畳・スキップフロア3畳・家事室2畳の計22畳の空間を暖めています。

エアコンを24時間運転をさせる目的は、家自体を蓄熱体と考え、壁・床・天井に十分蓄熱させることで体感温度を上げるというもの。体感温度は(空気温度+壁や床の表面温度の平均)÷2でおおまかに求めることができますので、ヒートポンプによって通常電気から得られる熱の何倍もの熱量を得られる高効率なエアコンで家自体を温めることが出来れば、光熱費を気にすること無く効率よく体感温度を上げることができるのでは?と思いついたのが発端でした。



まずは1月分の電気代。中途半端に22日分しかありませんが1日571円、31日換算で17702円かかっていた計算になります。設定温度はデイタイム20度、他23度、風量は自動で24時間運転です。
ガス併用のアパート時代はこの時期、電気・ガス・灯油代で25000円以上かかっていたので、オール電化の新居では大幅に光熱費を抑えることができています。

しかし1月分はエアコンの24時間運転でも部屋全体に蓄熱するという意味では完全に失敗。というのも、うちの場合はエアコン本体(天井付近)に温度センサーが組み込まれているので、室内機周りの温度が設定温度に達した時点でエコ運転にかわってしまうんです。風量もすぐ弱風になってしまうので部屋の端や床・壁まで風が届かず、空気のみを温める結果となり体感温度を上げるには至りませんでした。
そこで2月分からは部屋の空気を撹拌し、壁や床まで風の届く強風で運転することにしました。
エアコンの強運転では逆に電気代が高くなるのでは?と思われる方も多いと思いますがこれは間違い。弱や微風よりも実はエアコンは強で運転するのが一番効率が良いんです。説明がなかなか難しいので模範解答をヤフー知恵袋より拝借

エアコンはヒートポンプと呼ばれ、温度の低いところから高い所に熱を持ち上げる働きをしています。
ところで、エアコンの暖房能力は、風量と(吹き出し温度−室内温度)の積で決まります。したがって、風量が多いほど、吹き出し温度を低くしても暖房能力が維持できます。
吹き出し温度を低くすることができると、室内機の中の熱交換器の温度も低くすることができ、ヒートポンプで言えば、熱を持ち上げる高さが低くできるのです。これによって、ヒートポンプの所要動力を減らすことができます。
これが、風量を増やすと電気代が下がる理由です。なお、風量を増やせばファンモーターの電気代は増えますが、普通はその増加量は、ヒートポンプ自体の動力減少に比べてずっと小さいのです。

というわけで強風が最も効率が良くなるんですね。ちなみにメーカーのカタログ値もベストな性能の出せる風量最大で測定したものが使用されているそうです。



そして2月分の電気代。エアコンはデイタイムは20度、他は21度設定で風量は常に強で24時間運転させていました。1日換算で524円、31日で16263円かかっています。

設定温度を下げたのは、強風で運転することで壁や床が十分に蓄熱され体感温度が上がったから。室内の空気も十分に撹拌され、狙い通り部屋全体の温度が均一に保たれるようになりました。エアコン暖房につきものの頭温足冷にもなりません。
嬉しい誤算では、風向を真下に向けることで床材が十分に蓄熱され床暖並にぽっかぽかに。床暖房は快適ですがデメリット(導入時コスト大、固定資産税大幅増、温水床暖の場合故障時のリスクなど)も多いですから、コストもリスクも少ないエアコンだけで似た効果が得られたのは大きいです。

体感温度は風量自動と比べ2〜3度が上がったように感じました。エアコン暖房の設定温度は1度下げると電気代が1割下がると言われていますから23度から21度に設定温度を下げたことで2割近く節約できた計算になります。
更には1Fが十分に蓄熱されることで2Fまで暖かくなり、就寝時のエアコンも不要になりました。

電気代を見ると1年で一番寒い時期にもかかわらず、1月分と比べて1ヶ月換算で約1割、1500円近く安くなっています。単純に2割減とならなかったのは、氷点下を下回る日が続きましたから、エアコンとエコキュートのヒートポンプの効率が落ちたことからと考えられます。

注目すべきはデイタイムの電気代の安さ。オール電化契約で一番電気代の高くなるデイタイム(1kWhにつき31.43円)ですが、家自体に十分に蓄熱されている事もあり1時間辺りの消費電力の平均は約452wにまで抑えられています。点けたり消したりの間欠運転では、うちのエアコンの場合最大で3480wが消費されますから、間欠運転と比べ1/7以下に抑えられている計算になります。極端に言えば、24時間運転の場合、7時間連続運転をしても間欠運転の1時間分の消費電力に満たないということです。



最後に3月分。常に21度設定強風で運転させています。
温かい日が多くなっただけあって電気代は1日換算で478円、31日で14812円。2月分と比べ更に安くなっています。

長々と書いて来ましたが結局この実験で何が言いたいのかといえば、ある程度の断熱性能があればエアコンは条件によっては間欠運転よりも24時間連続運転のほうが、自動運転よりも強運転のほうが効率が良いということ。冬場はエアコンだけでは乾燥するので加湿器を組み合わせて体感温度を上げれば更に効率は上がると思います。
うちのエアコンはビルトインタイプでAPFが低め(4.3)ですので、壁掛けタイプの最新のもの(APF7以上)なら更に更に電気代を安くすることは可能でしょう。

これは冬場に限らず夏でも同じ事が言えると思います。蓄熱によって日中の消費電力が下がればピークシフトの効果も期待出来ますしね。この件についてはまた半年後、夏場のデータが揃ったら書きたいと思います。

また、うちは最初からエアコンをフル活用することを前提として設計しているのでそこまでこだわってはいませんが、これから新築を検討される方であれば気密断熱にとことんこだわった家づくりをすることで、ほぼ無暖房で生活することも可能だと思います。ちょうど先日見学してきたエムズさんの期間限定モデルハウス(Q値1.3 C値0.6の超高気密高断熱住宅)がまさにこの発想から生まれたもので、かなりの性能だったのでまた時期を見て記事にしてみたいと思います。

基本はグルメブログですが、これからは家づくりについても体験談や実験結果をぼちぼち書いていこうと思いますので興味の有る方は暇つぶしにお付き合い下さいね(*´ェ`*)
無駄に溜め込んだ家づくりの知識が少しでもお役に立てれば嬉しいです。

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